午前三時の久しぶり

近頃は日付が変わる前に夢の中にいる僕にとって今日は珍しく特別な夜更かしである。先日、会社が強制的に申し込んだ保険の試験、それが今日。なのでこうやって一夜漬けと称してネットサーフィンに勤しんでいる。

試験勉強なんて何年ぶりだろうか。僕は勉強が苦手だ。高校入試のときでさえ、前日にサタマガのスクラップをしていて、さすがにその時は普段五月蝿く言わないオカンに怒られた。なにしろ崖っぷちにならないと行動できない、そんな性分である。むしろそのまま崖を転がり落ちてそれでようやく気付くような人間なのだ。そんな僕が、まして社会人になってペーパーテストなんて無縁の生活を送っている今、勉強など出来るはずもない。

コンビニの前でエスカップを飲み干し帰宅。買ってきたカロリーメイトを頬張りつつ、それを伊藤園のおーいお茶で流し込む。ひとり暮らしで夜更かしばかりしていたころもそんな風に重たい頭を抱えながらパソコンの前に座っていた。キーボードのカタカタと、ハードディスクのカリカリと、近くを走る自動車ノイズ。久しぶりの感覚だ。僕はたぶんこの時間とこの音が好きだ。そろそろ新しいコーヒーを淹れよう。となりの部屋で寝ている嫁を起こさぬように。