絢瀬絵里「春風のスネグラチカ!」

かたわな少女の処女喪失はサブカルにおける常套句であり、そういった意味において沙村広明ほどヴィレッジヴァンガードの平積みを飾るに相応しい漫画家もいないだろう。

前作『ブラッドハーレーの馬車』は沙村広明以外は帰ってくれないかと言わんばかりの後味の悪さであったが、しかし本作においてはロシアの歴史について調べてみようと思い立ち、ロシアの女の子は巨乳が多いという事実に行き着くという、読後の経過は極めて良好である。

昔のロシア人はマリア・タチバナしか知らないという人にこそおすすめしたい作品である。

春風のスネグラチカ

春風のスネグラチカ