深夜ラジオ

久しぶりに伊集院光深夜の馬鹿力ポッドキャストを聴いた。通勤のときに車内で聴いたのだけど、まぐわい街道の話が面白すぎて笑いを堪えるのに必死だった。僕はすぐ顔に出るタイプの人間なので、ニヤニヤしながら運転する早朝のリーマンという様は周りから見ればさぞ気持ち悪い光景だったろうと思う。

ラジオ、特にAMの深夜ラジオと呼ばれるものに出会ったのは中学校一年生くらいだと記憶している。普通は試験勉強のお供にオールナイトニッポンとかいう話なんだろうけど、ようやく自分用のラジカセを買ってもらった僕がそれで聴いていたのは月刊ニュータイプに番組情報が載っていたアニラジだった。

下関から受信可能なアニラジを放送していたのは、RKBとKBCの2つだけだった*1が、それでも恵まれた環境だったと思う。のちにエヴァブームだの声優ブームだのと言われる時代だったので、アニラジグランプリなんて雑誌が成立するくらい声優がパーソナリティを務める深夜ラジオは多かった。

中でも特によく聴いていたのが、というか片っ端から聴いていたので覚えてる範囲だと、林原めぐみの東京ブギーナイトとハートフルステーションを筆頭に、小森まなみのRADIかるコミュニケーション、國府田マリ子のGM、宮村優子の直球で行こう!、子安・氷上のゲムドラナイト、瞳と光央の爆発ラジオとか、あれ、意外に覚えてるの少ない。まぁ、中でも金曜アップス、林原めぐみのハートフルステーションから第二部の奥井雅美のエーベークラブへと続くあの二時間が毎週楽しみだった。

その後、馬鹿力リスナーの仲間入りをしてゴールデンマイク賞の件なんかで少々複雑な心境になったりもしたものの、それでも伊集院光トークを聴きながらアニラジにせっせと真面目にハガキを投稿していた時期が懐かしくなって、今ではそれがインターネットラジオに変わっていって、林原めぐみのアナログの温もりを大切にしたい論を全肯定するわけじゃないが、それでもあのころの僕とラジオの間には、保志総一朗榎本温子がカバーしたエコーズの『ONEWAY RADIO』みたいなそんな空気があって、僕がアニラジというキーワードを聞いて思い浮かぶのはそんな不自由なインタラクティブの形であって、どうしても受信できない文化放送にチューニングを合わせて部屋中をラジオ片手に徘徊する行為であって、決して掲示板で実況したりブログにコメントしたりTwitterでパーソナリティにリプライしたりすることではないような気がして、伊集院光が自分と同じシステムを使って発言をしていることになんだかとっても残念だなって第一印象がふと蘇ったりした。

未だに僕の夢のひとつが深夜の馬鹿力をリアルタイムで聴きながらファックスを送信することだったりするからそう思うのかもしれないけれど。

*1:例外としてエフエム山口ウキウキ放送局やカモンエフエムのアニメ関門文化学園とか