成人向け漫画

駿河屋が中古本をまとめて買うと値引きますぜとメールを送ってきたので会社でエロマンガをひたすらに検索していた。作家の名前を入れると同人誌も出てくるのでこれは新たな発見があるねとかひとりごちてそっちに脱線してる間に午前中が終わった。

初めてエロマンガを買ったのがいつでそれがなんだったのかはエロ雑誌を拾いすぎて記憶がすっかり風化していた。もっともガキだった僕はコミックボンボンで連載されていたがんばれゴエモンのヤエちゃんに興奮していたので、というかたぶん今でも興奮するので、勃起すればエロマンガですという定義に従えば初めて買ったエロマンガは、セブンイレブンのレジで図書券を出すもそれは使えないのと言われ半泣きで友達にお金を借りて買ったコミックボンボンということになる。しかしそれではあんまりなので頭の海馬をこねると、中学生のときに通っていた塾の帰りに寄っていた今はなき山の田の美和書房で『コミックファンタジェンヌ』というマンガ雑誌を買っていた記憶に行き着いた。

コミックファンタジェンヌはアダルトゲーム雑誌であるPUSH!!の前身のファンタジェンヌのコミック版という位置づけだけれどポプリ倶楽部の増刊号という扱いだった。僕が買った創刊号の表紙は鬼畜王ランスで、Oh!きつねさまだとかくすり指の教科書だとかEsの方程式だとかPC98末期のエロゲを原作としたマンガが連載され、巻末にはゲームの紹介記事が掲載されていた。結局初めて買ったであろうそのエロマンガ雑誌は、鬼畜王ランスすら知らなかった当時の僕には全く使えないエロモノという評価を下されて三号あたりまで惰性で買ったきりになってしまった。あとからわかったことだが、やっぱり多くの人にとってコミックファンタジェンヌは地雷らしかった。

そういえば先日、九州のマンガ倉庫で懐かしのコミックファンタジェンヌを見た。あまり使えなかったなーと苦笑しながらパラパラめくっていくうちに「わかる!わかるぞ!」とムスカみたいな僕がそこにはいた。

二次創作の同人誌を読むときには元ネタを知っていることが重要で、コミックファンタジェンヌもそういった類いのエロモノだったのだろう。そして、少年のころに見たコミックボンボンのヤエちゃんに感じたエロさは、スーファミで見たヤエちゃんがマンガだとこんなに際どいとか、なんかそんな感覚からくるものだったんだろうか。エロいと感じるメカニズムは本当に複雑だなんて話でまとめたかったけれど、当時の僕はどう考えてもヤエちゃんの忍装束と太ももと胸の谷間に興奮していたに過ぎないのでエロいってことに理由はいらない気がしてきた。